三霊山学術フォーラム
2023年11月23日に静岡のグランシップ大ホールで開催の「三霊山学術フォーラム」では、書作品『日本三霊山』を目録で贈呈。壇上に飾り覆いをした作品の紅白のロープを知事と平形先生がロープを引き、平形先生が作品についてコメントを加え、拍手喝采を浴びました。
書作品『日本三霊山』は、上部に日展会員・東洋美術研究家の吉澤大淳先生の描かれた三霊山(立山、白山、富士山)を背景に構成され、また、『遠江八景』は、浜名湖を俯瞰する写真と「書」のコラボで、ともに「書」に立体的な視覚効果を高め、これまでにない斬新な「書」の境地を切り開いた作品でした。
「百茶文」
平形精一静岡大学名誉教授と日本書道教育協会が,茶の興隆を願い産業・文化の振興に活かす目的で制作したもので、古今選りすぐりの名筆“茶”百字を現代に再現し甦らせた、史上初のオリジナル書作品です。
「百茶文」の経緯
創造の原点
“茶には「書」がよく合う”と思います。千利休の茶道の秘伝書『南方禄』に、「掛物ほど第一の道具ハなし、客・亭主共ニ茶の湯三昧の一心得道の物也、墨跡を第一とす、」とありますように茶席に「書」は欠かせないツールです。同時にビジネスシーンや生活の空間に書を置くことによって潤いと話題性を醸しだします。。。この中に書による産業・文化の振興を促す心のオアシスを見出しました。
寄贈から常設展示、そして公的イベントでの活用
平成18年9月、静岡県に寄贈。当時開設間もない「しずおかO-CHAプラザ」に、依頼によりその翌年にも追加制作し、「富士山静岡空港」にも常設展示されました。その後、平成19年のワールドイベント「世界お茶まつり2007」に、翌20年のO-CHA&アートフェスティバル「静岡県新茶初摘み大茶会2008」に特別展示されました。
「百茶文」の評価
「書による産業・文化の創造と振興」の一環として、書作品『百茶文』研究・創造を中心とした社会貢献活動とその成果が評価され、財団法人世界緑茶協会の「O-CHAパイオニア顕彰 文化・芸術大賞」の受賞につながりました。なお、2010年、書作品では希少な知的所有権(「著作物の実名登録」)が文化庁に登録されました。