書の窓辺 Vol.53日本書道教育協会

<Contents>
【SPOT!】◇浜名湖花博を記念し書作品を知事に贈呈
【話題】◇手書き文字の効用 -ネット断食のすすめ-
【書とビジネス】◇書のビジュアル性を活かす
【文具ウォッチング】◇万年筆&ご当地インク
【硯海】◇枕草子 -古典は語る-
【こころに残る言葉】◇ウォルト・ディズニーの言葉
【BOOKナビ】◇鑑定士田中大・檀ふみの書画の世界
【事務局だより】
  ◇総合書道(競書)誌『習字塾』会員の募集!
  ◇2014・第12回「午」書展のご案内

話題

◇手書き文字の効用 -ネット断食のすすめ-

携帯電話やスマートフォンが,今や現代人の「三種の神器」のようである。
肌身離さず持ち歩かれ,町を歩きながらや,電車に乗っても降りるまでIT機器から目を離さない姿が並ぶ。
社会や経済の多様化でネットから目が離せない状態もある一方,「ネット依存症」・「ネット中毒」と危惧される。
このような時勢か、「ネット断食」「IT断食」などビジネスシーンでのあり方を問う…本『IT断食のすすめ』(日経プレミアムシリーズ)も出ている。
先日,NHKテレビの朝の番組「おはよう日本」で“いっときネットを忘れて”という興味深い内容が放映された。鎌倉のお寺で「写経」や「写仏」で2時間ほど過ごすことで,IT断食・ネットを断つ。だが、山門を一歩出ると即!。スマートフォンを操作していた。

[(出来事)いっときネットを忘れて]
02/14(金) NHK総合・東京 【おはよう日本】
いっときネットを忘れて
パソコンやスマートフォンなどの発達で、インターネット依存性などに悩む人が増えている。
携帯電話などの電子機器を一時的に遠ざけようとする取り組み。
久里浜医療センターネット依存外来・中山秀紀医師はなかなか電源が切れない人が多いとコメント。
神奈川・鎌倉・長谷寺では写仏や写経を行っている。
長谷寺僧侶・松田寿空は電子機器から距離を置き自分自身と向き合うことが非常によい経験になるとコメント

「☆写経の効用」

①姿勢がよくなり,心と身体が落ち着いてくる。振る舞いが凛としてくる。②心が清浄になる。③顔が清々してくる。④集中力がついてくる。⑤忍耐力がついてくる。⑥字が上手になる。⑦ストレスが軽減する。⑧自然の治癒力が向上する。(京都の東福寺の塔頭「勝林寺」) また,脳を活性化するのに最も効果が高いのは「写経」である。川嶋隆太東北大学教授と学研の研究で分かったとの説もある。
 これらは,書写書道にもそのまま当てはまるように思う。

書とビジネス

◇書のビジュアル性を活かす― 光る毛筆のロゴタイプ ―

会社名や商品名のシンボル化を図るため,1つのマークのようにまとまって扱われる合成文字に「ロゴタイプ」がある。
企業のロゴタイプに,筆文字を使っている例がある。
書の特性の一つであるビジュアル性の活用であり,個性的で魅力がある。
日本酒のラベルも殆んどが毛筆で書かれているので,個性的で魅力がある。これは編集子の持論であるが,酒のラベルが活字や英文等の横文字であったら売れ行きも異なるし,輸出にも日本酒の存在が一目で分かり,アピールに筆字の効果は大きい。
ウイスキーの「山崎」の場合,洋酒のラベルを筆文字にするのに抵抗があったそうである。時のサントリー会長が反対を押し切って筆字にしたことで,格段にマーケット効果が出たという。
この筆文字は,二代目である佐治敬三氏によって書かれたもの。
「崎」の字がちょっと特徴的であり,それがラベルとしてのオリジナリティ,ブランディングにつながっている。実はこれ,旁の部分は「奇」ではなく,「寿」の字が書かれている。サントリーの前身である「壽屋」という屋号に由来しているとか。山に寿で崎と読めるラベル,まさにデザイン。
※ロゴおよび意匠は「サントリーホールディングス株式会社」に帰属します  

文具ウォッチング

◇万年筆&ご当地インク 万年筆愛用は超一流

経済誌に航空会社のキャビンアテンダントが書いた記事“「超一流の習慣」”気にかかった。
“「ファーストクラスの常連でもある,「超一流」と呼ばれる人たちに共通する特徴として,いちばんに挙がったのが,「ペンとメモ」だ。国際線では入国書類に記入する必要がある。「ファーストクラスをご利用になるお客様に“ペンを貸して“とおっしゃる方は独りもいませんでした」ビジネスエリートはペンとメモはセットで持ち歩くのが流儀」”とあった。編集子は,国産の万年筆であるが1本を後生大事に持ち歩いている。正式な場面での筆記には万年筆が無難であるからである。インクの色はブルーブラックか黒が,ビジネスマナーに叶うようである。
最近,万年筆用のインクに“ご当地インク”が目に付く。「kobeINK物語」とか「出世大名家康君の出世インク」などがある。“出世インク”は浜松市中区肴町の万年筆専門店「ブングボックス」(HPリンク)のオリジナル製品。お店のコメントには,次のように書かれている。


出世大名である徳川家康公にゆかりの深いここ遠州浜松。
その家康公のご利益にあやかって作りました「鎧黒」。倹約家としても有名な家康が身に着けた鎧の黒色です。艶っぽい黒色ですが、乾いた後は見る角度によって少し赤紫を感じる黒色です。出世大名家康くんもお墨付きの勝色です。
就活を就勝に、ビジネスを成功に、きっと導くインクです。

ご注文・お問い合わせは、「BUNGBOX」(053-415-8639)まで。
  

硯海

◇枕草子 -古典は語る-

平安時代に清少納言の著した『枕草子』に「先ずは女子の教育には手習いをしなさい」と書いている箇所がある。後に村上天皇の女御となる、小一条の左大臣殿の娘に父親の藤原師尹(ふじわらもろただ)が言ったことは「一つには御手を習ひたまへ。次には琴の御琴を、人よりことに弾きまさらむとおぼせ。さては古今の歌二十巻をみな浮かべさせたまふを御学問にはせさせたまへ(第二十段)」(*まず第一にはお習字をなさい。次には七絃の御琴を、どうかして人より上手に弾こうと思いなさい。そして次には古今集の歌二十巻を全部暗誦なさることを御学問になさいませ。)と述べている。
平安時代の宮廷女性にも身につけなければならない教養はいろいろあったと思うが、その中で手習いを第一にあげている。何よりもさておいて手習いとしていることは宮廷女性の教養で一番大事なものは字の上手なことであると述べているわけである。
現代社会では習うべきことが余りにも多くあり、手習いを一番に上げるべきかどうかは別にして、日常生活でもパソコン使用が主流となっている時代であるからこそ、むしろ字の上手な人の存在価値はますます高まっている。
(徳井伸行・青森山田高校通信制課程講師)

こころに残る言葉

◇ウォルト・ディズニーの言葉 ディズニーランドの原点は「お・も・て・な・し」

リピーターが引きも切れないディズニーランド。そこには,ミッキーマウスを生み出し,ディズニーランドを創り上げた,時代の先駆者ウォルト・ディズニーの崇高な思いが,脈々と活きている。
☆「自分のために作るんじゃない。人が何をのぞんでいるか知り、その人たちのために作るんだ。」
☆「ここにくる人たちは ただのお客ではなく、ゲストとして迎えてほしい。」
☆「幸せとは心の状態で、どんなふうに物事を見るか次第です。私にとっては心が満たされることが幸せですが、それはお金持ちでなくてはならないという ことではありません。人は一人ひとり違うもの。日常的な仕事をやり遂げ、それでしあわせといって満足できない人もいるのです。」
☆「長年手がけてきた仕事を、大勢の人が喜んでくれたり、認めてくれたりすることこそが、素晴しい報酬なんだ。」
  (*『ウォルト・ディズニー すべては夢みることから始まる』PHP文庫より・抜粋)

BOOKナビ

◇鑑定士田中大・檀ふみの書画の世界

〈現代の生活空間での日本の書画の楽しみかたを提案〉
これからのライフスタイルの中で楽しむ日本画とは。今、注目の日本の書画を取り上げ女優・檀ふみからの問いに、作者の人となり、歩み、作品の特性・魅力・相場を、鑑定士・田中大がわかりやすく答える。日本の書画を知る、見る、そばで楽しむためのアドバイス。
“「掛け軸は床の間にかけるべし」という概念から開放される時代!”
【日本図書館協会選定図書】
鑑定士 田中大・檀ふみの 書画の世界
田中大・檀ふみ著 淡交社 定価2,400円+税




事務局だより

◇総合書道(競書)誌『習字塾』会員の募集!

本誌は,書道教育の粋を集め“整った美しい文字と精緻な編集”で,全国的に定評があります。書道は学業の上達や生涯学習のツールとして,子ども・大人の別なく生涯親しみ取組め,趣味としても最高の技芸です。すぐれた日本文化として再評価されています。
権威の証しとなる段級位や師範認定,文科省後援の「書写検定」にも挑戦できます。

◇2014・第12回「午」書展のご案内

~書道研究「青象会」選抜会員による生活空間を彩る書~
・会期:2月20日(木)~28日(金)10時~18時(最終日は16時まで)
・会場:ギャラリーえざき(静岡市葵区七間町8-20毎日江崎ビル2階)
“希望の新春”にふさわしい,特別書展です。是非ご来場ください。
☆お申込・お問い合わせは事務局まで。

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2014年02月15日 category : お知らせ, イベント情報, コラム, 情報, 情報一覧, 未分類 
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